「…まさか、あんな土壇場で記憶が戻るなんてね…おめでとう、と言うべき?」
そう。
俺はあの土壇場で両親の事を思い出した。
それから、芋蔓式に全部ひっぱり出せた。
「もう!あの猫のせいだ!なんで俺があんな奴らに…」
痛い。
口の中切った。
本当むかつく。
あんな雑魚相手にこんな傷つけられるなんて。
記憶を思い出した後は、あいつらをけちょんけちょんにしてやった。
本当はもっとやりたかったが掃除が始まるしな。
それに水瀬に止められた。
「そういえば。ねぇ、麻月さん、知ってる?」
「知らん」
それはねぇ、と話し始める水瀬。
人の話聞けよ。
「『記憶を全て無くしてしまった人でも、唯一残るモノがある』ってやつなんだけど…
ちなみにヒント。それを『ウツシカガミ』って言うんだけど…何だかわかる?」
ウツシカガミ?
「知らん。聞いたこともない」
「それは『その人の根本の人格』なんだって。つまり、あれが麻月さんの本当の姿なんだよ。
記憶をなくしている間の事を覚えてるかどうか分からないけど」
俺は歩く足を止めた。
…嫌な事を聞いてしまった…
…覚えてるよ。
記憶を無くしていた間の事。全部。
母さんと父さんの最期の言葉で記憶を取り戻せたことも…
やっぱり、母さんも父さんも大好きだよ。助けてくれてありがとう。
そして……
「…なぁ、水瀬。あんたの下の名前って何だったっけ?」
「え?海(かい)だけど…」
きょとんとするも答える水瀬…改め、海。
「ふーん。よしっそろそろ授業だし、帰ろっか」
「う、うん。え?何で名前聞いて…」
うーん…これは言うべき?言わないべき?
…すっげぇ不審がってるな。言うか。
「さっき…姫って呼んでくれた、よな?」
「あ、あれはついとっさで…っ!ほんとごめん!!」
いや、怒ってねぇし。
「誰も謝れって言ってないから…って言うより、その逆」
「は?」
「名前で呼んでくれて嬉しかったよ。ありがとう、海」
ちぅ
「な、なななっ//////」
「ただのほっぺちゅーじゃん。
俺の故郷ではこんなの挨拶だぜー?」
すっげー慌ててる海。
うっわ、おもしれー
これからもしてやろうか…
「あ。」
「あ?」
あ。
どうするか。
言うか。
言わないでおこうか。
どっちでもいいんだけどな。
「あたし、麻月姫は、水瀬海のことを、友達第一号に任命してやる」
えーっという海。
でもその顔はどこか嬉しそうで。
…その先に言おうか考えてたことがあるんだけど…
ま、それはまたその内にでも言ってやるか。
お楽しみは、とっておこう。
運命の歯車は、止まる事も、逆に回る事も、永劫無い。
俺はあたしであたしは俺で。
出遭った事全てがヒツゼン。
もう、俺は前の『俺』には戻れない。
ならば先へ進もうじゃないか。
護るべきものを見つけた。
それはすごく奇跡に近いんだ。
ならばそれを受け入れよう。
あたしはあたしだ。
水瀬海という人間を愛した、1人の人間なんだ。
これから先、何が起ころうとも、あたしはもう一人じゃない――
END
あー駄作すみません。
この小説は高校1年の時の文芸誌に投稿したものを加筆修正したものです。
余計にぐだぐだになってる気がするwww
てかうん。
高校1年の時のあたしの文章、幼稚だなー
いや、今もですけど…
何が書きたかったのか全くわからん←
ここまで読んでくださった方、ありがとうございましたー
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